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数学

中学数学「文字と式」でつまずく原因と解決法⑤ 規則性の問題

投稿日:2018年7月10日 更新日:

中1数学「文字と式」の5回目。

今回は文字式単元の最後に、規則性の問題について解説します。

「規則性の見つけ方がわからない」

「なにかうまいコツはないのか」

そんな中学生向けに、規則性の問題がイッパツで解ける方法を紹介します。

ここでつまずいている生徒の指導に、お役立てください。

[関連記事]

文字と式①:計算の導入

文字と式②:途中式と分数、かっこ外し、分配法則

文字と式③:分数まじりの複雑な計算

文字と式④:数量の表し方

 

こんな規則性の問題は、さまざまな教え方があって、講師の側もどのように指導したらいいのか悩みます。

しかし安心してください。

規則性の指導法は、大別すると3つだけです。

それぞれの方法がどのようなものか?

そして、どんな生徒にどの方法が適しているのか?

つまずく原因とあわせて、くわしく見ていきましょう。

裏ワザのようにイッパツでできてしまう方法も、2つめと3つめに紹介します。


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規則性の問題の解き方

規則性の問題は、中学数学ではじめて出あう難問ともいえます。

できるようになるために、たくさん練習するのはもちろんですが、その前に「どのように解いたらいいのか」の道筋(ルート)を知ることが肝心です。

ルートはぜんぶで3つ。

①図を分ける→式を書き出し、\(n\) との関係を見出す

②表をかく→公式を使って式をつくる

③表をかく→つじつまを合わせて式をつくる

以下、くわしく解説していきます。

 

つまずく原因

  • 規則性が見つからない
  • \(n\) を使って表すことができない

文字式の規則性問題でつまずく原因は、このどちらかです。

このうち「規則性が見つからない」場合の解決策は2つあります。

  1. 図を分けて考える
  2. 表をかく

 

また、規則性は見つかったけどそのあと「\(n\) を使って式を表すことができない」場合、解決策は3つあります。

  1. ひとつひとつ式を書き出して、\(n\) との関係を見出す
  2. 公式にあてはめる
  3. つじつまを合わせる

 

以上の解決策を組み合わせると、規則性問題を解く方法はおおきくわけて以下の3つになります。

【方法①】…学校の教え方
図を分けて考えて、規則性を見つける

ひとつひとつ式を書き出して、\(n\) との関係を見出す

【方法②】…裏ワザその1
表をかいて、規則性を見つける

公式にあてはめて、\(n\) を使った式をつくる
【方法③】…裏ワザその2
表をかいて、規則性を見つける

つじつまを合わせて、\(n\) を使った式をつくる

 

これらの方法のうち、応用範囲のいちばん広いのは①です。

まぁだから学校ではこの方法で教えるわけです。

逆に②と③は、応用できない問題もたまにあるけど、コツさえつかめば超簡単に解ける方法です。

よってまずは方法①を、それでダメなら②または③を試してください。

おそらく、学力上位者ほど方法①がしっくりくるはずです。

逆に「数学は苦手」という生徒には②や③がいいでしょう。

 

では、それぞれの方法の中身を具体的に見ていきましょう。

 

 

方法①…学校の教え方

1.図を分けて考えて、規則性をみつける

マッチ棒が何本ずつ増えているかを、図を分けて考える。

以下のように分けると、「3本ずつ増えている」とわかる。

 

2.ひとつひとつ式を書き出す

規則性をもとに、ひとつずつ、マッチ棒の本数を求める式を立ててみる。

はじめの4本に、3本が追加されていくから、以下のような式になる。

 

3.変化する数と \(n\) との関係を見出す

式中の変化する数に注目する。

正方形が3個のとき、変化する数は2。

正方形が4個のとき、変化する数は3。

じゃあ正方形が \(n\) 個のとき、変化する数は…\(n-1\) !

 

4.\(n\) 個目の式を表す

よって \(4+3 \times (n-1) \) と式が立つ。

あとは計算して、おしまい。

答えは \(3n+1\) (本)。

 

 

方法②…裏ワザその1

1.表をかいて、規則性をみつける

上段に正方形(個)、下段にマッチ棒(本)として、表をかいていく。

マッチ棒の本数は実際に数えたらいい。

4つくらい書けば、「3本ずつ増えている」という規則性がみつかるはず。

 

2.\(n\) 個目のマッチ棒の本数は…

はじめの本数「\(4\)」と、増えている数「\(+3 \ +3 \ +3 \ldots +3\)」に注目。

\(n\) 個目のマッチ棒の本数は、

$$4+(3+3+3+ \ldots +3)$$

で求めることができる。

 

3.増えている数は \( (n-1) \) 回ある

\(+3\) は何回あるか?

正方形3(個)のとき \(+3\) は2回。

正方形4(個)のとき \(+3\) は3回。

じゃあ正方形 \(n\) (個)のとき… \(+3\) は \( (n-1) \) 回!

 

4.\(n\) 個目の式を表す

よって \(4+3 \times (n-1) \) と式が立つ。

あとは計算して、おしまい。

答えは \(3n+1\) (本)。

 

5.公式の紹介

以上のことから、以下の公式が成り立つ。

(\(n\) 番目の数)=(はじめの数)+(増えている数)×( \(n-1\) )

次からは、この公式を使って解いてもいい。

 

 

方法③…裏ワザその2

1.表をかいて、規則性をみつける

上段に正方形(個)、下段にマッチ棒(本)として、表をかいていく。

マッチ棒の本数は実際に数えたらいい。

4つくらい書けば、「3本ずつ増えている」という規則性がみつかるはず。

(ここまでは方法②と同じ)

 

2.\(3n +\) ■という形は決まり

増えている数が「\(3\)」の時点で、\(3n +\) ■ という形は決まり。

あとは■に入る数字を探すだけ。

 

3.つじつまを合わせる

どこでもいいが、表のいちばん最初に注目しよう。

正方形が \(1\) のとき、マッチ棒は \(4\) 。

そこでこんな式がつくれる。

あとは、このつじつまを合わせるために、■に入る数字を考える。

 

4.式を表す

■に入る数字は「\(1\)」。

よって答えは \(3n+1\) (本)。

 

 

注意点

以上3つの方法を紹介しました。

どの方法を使っても、規則性の問題はほぼ解くことができます。

ためしにどれかで、問②をやってみるといいでしょう。

解答および解法は、以下のとおりです。

方法①

 

方法②

 

方法③

 

 

なお、方法②における公式

(\(n\) 番目の数)=(はじめの数)+(増えている数)×( \(n-1\) )

これは高校2年生以上ならお気づきのとおり、等差数列の一般項を求める公式です。

初項 \(a\) 、公差 \(d\) の等差数列 \( \lbrace a_n \rbrace \) の一般項は

$$ a_n = a + (n-1)d $$

実は中1「文字と式」の規則性問題は、数学B「数列」の準備段階でもあるんです。

 

ただ、数列が等差数列だけではないように、規則性問題の中でもこの公式を使えないものがたまに出てきます

そこで最後に、そんな例外的な問題の解き方・教え方も紹介します。

 

 

例外的な問題

先に結論を言うと、このような問題では方法②および方法③は使えません。

よって方法①に頼ることなります。

つまり図を分けて規則性をみつけ、変化する数と \(n\) との関係をがんばって見出すのです。

ただ問題によっては、「2乗が関係している」と気づきさえすれば、すぐに \(n\) を使った式で表せることもあります。

 

「2乗がある」とすぐわかる問題

この問題を、方法②または方法③で解こうとしてみましょう。

すると、表は下のようになります。

 

このように、「増えている数」が一定になりません

この時点で、方法②も方法③も使えないというのがわかります。

では、どうすればいいか?

ここで立ち止まって、碁石の数をじっくり眺めてください。

何かに気づきませんか。

そう、すべて2乗した数になっているのです。

 

あとは変化する数と \(n\) との関係を考えます。

\(n\) が \(1\) のとき、\(2^2\) 。

\(n\) が \(2\) のとき、\(3^2\) 。

\(n\) が \(3\) のとき、\(4^2\) 。

じゃあ \(n\) のときは…、\( (n+1)^2 \) !

 

このように、2乗した数が出てきたら、\(n\) を使った式で表すのは難しくありません。

表をかいて、増えている数が一定じゃないときは、\(1,4,9,16,25,36,49 \ldots \) などの数が出てきてないか注意するといいでしょう。

 

 

そうじゃない問題

最後にこの問④を解いてみましょう。

これも方法②または方法③でいこうとして表をかくと、以下のようになります。

 

この問題もやはり、「増えている数」が一定になりません。

そして、\(1,4,9,16,\ldots \) といった2乗の数さえ出てこないのです。

こうなったら、方法①で解くしかありません。

つまり図を分けて規則性を見つけ、変化する数と \(n\) との関係を見出して式をつくるのです。

解答例は、以下のようになります。

 

こんな問題も、ごくたまに出てくることがあります。

なお、先に挙げた問③も、この方法①で解くと以下のとおりです。

 

方法①がいちばん応用範囲が広いというのは、こういうわけです。

だから最初にも言いましたが、規則性問題を解く際には、まず方法①(図を分けて規則性をみつける→変化する数と \(n\) との関係を見出す)を使おうとすること

裏ワザ的な方法②(表をかいて規則性をみつける→公式を使って式を表す)や方法③(表をかいて規則性をみつける→つじつまを合わせて式を表す)は、まだ規則性問題に慣れないけど定期テストが迫っててヤバイ!ってときなどに使うこと

あまり方法②や③ばかりに頼っていると、使える問題が8割程度に限られてしまいます。

とくに難関校への受験を考えている中学生は、方法①でできるかぎり押し通すべきでしょう。

生徒の状況に応じて、どの方法を薦めるかお考えください。

 

 

まとめ

規則性問題を解く方法は3つ。

【方法①…学校の教え方】

図を分けて考えて、規則性を見つける。

ひとつひとつ式を書き出し、変化する数と \(n\) との関係を見出す。

\(n\) を使った式で表す。

 

【方法②…裏ワザその1】

表を書いて、規則性を見つける。

公式「( \(n\) 番目の数)=(はじめの数)+(増えている数)×( \(n-1\) )」に当てはめる。

\(n\) を使った式で表す。

 

【方法③…裏ワザその2】

表を書いて、規則性を見つける。

つじつまを合わせて、「●\(n\) +■」の■に当てはまる数を探す。

\(n\) を使った式で表す。

 

ただし、方法②、③が使えない問題もたまにある。

表を書いて、2乗した数が出てきたら、\(n\) を使って表すだけ。

2乗した数も出てこない場合は、方法①で解くしかない。

 

 

以上、中学1年数学「文字と式」における規則性の問題でした。

次回からは中1数学「一次方程式」の指導法について解説していく予定です。

NEXT→中1「1次方程式」でつまずく原因と解決法① 導入







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