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9割の日本人は英語を使わない!でも英語教育が必要なただ1つの理由

投稿日:2017年5月4日 更新日:

前回まで、英語教育と英語の受験制度がどう変わるのかをみてきました。

(前回までの記事はこちら↓)
英語教育はどう変わるの?文部科学省の発表をまとめてみた
英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 1/3
英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 2/3
英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 3/3

ここでどうしても、この問題にふれないわけにはいきません。

そう、「英語って本当に必要なの?」という問題です。

 

この問題はいろんなところで議論されていますね。
「いまどき英語くらいできなくちゃ」という人もいれば、「日本人にとって英語は必要ない」という人もいます。
それぞれの理由もさまざまです。

必要だという人の意見をまとめると↓こんな感じ。

  • グローバル化
  • 今後の日本の経済的発展
  • 就職やビジネスで不可欠
  • 視野が広がる
  • 外国人と付き合える

必要ないという人の意見をまとめると↓こんな感じ。

  • 英語を使う日本人は1割もいない
  • 外国語より母国語の勉強が大事
  • 英語で伝えるより何を伝えるかだ
  • アメリカの策謀にまどわされるな
  • 伝統と文化うんぬん

どれもそのとおりだと思いますが、どれも肝心なところが議論されていません。


そこでこの記事では、「英語って本当に必要なの?」という問題にたいして、わたしなりの考えを書きます。

わたしの結論はタイトルにもあるように、「9割の日本人にとって英語は必要ないけれど、それでも英語の学習は必要だ」というものです。

理由はたったひとつ。英語の学習がわたしたちの生活を豊かにしてくれるからです。

え?なんでそうなんの?そのわけをいまからみていきましょう。


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本題の前に:論点を整理しよう

本題に入る前に、問題をちゃんと整理しておきましょう。

「英語の必要性」について書いてあるものには、たまに論点がごちゃごちゃになったままの主張もあります。

とってもわかりにくいので、ここではとくに3点、はっきりさせておきます。

「英語学習」って子どもだけの話?大人もふくめての話?

これ、ごっちゃにしちゃうと、話がとってもみえにくくなります。

つまり、

  • 「これからの未来をになう子どもたちに英語を学習させるべきか?」という議論と、
  • 「いますでに大人になっている人がさらに英会話スクールに通ったり資格を取ったりするべきか?」という議論

この2つをごっちゃにしてしまっては、かみあう議論もかみあわなくなります。

そこでこの記事では、「英語学習」という場合、子どもに限った話とします。

まあわたしが「大人はもう英語なんて勉強しなくていい。必要に迫られた人だけあわててやればいい」という考えだからですが。なぜこう考えているかも後述します。

「英語が必要」って、どれくらいのレベルのことを言ってるの?

これも人によってさまざまですよね。

かんたんなあいさつレベルから、哲学談議のできるレベルまで、「英語の必要性」について賛否を主張している人の数だけ、その想定している英語レベルがちがいます。

もう、なまらわやになるべさー。

 

そこでこの記事では、便宜上、必要な英語力というのを英検準1級程度と想定します。
TOEFLだと80点台くらいです。

これは2020年度からの新学習指導要領で、高校卒業時に生徒が身につけるべき英語力の上限なんです。
CEFRのバンドでは「B2」に当たります。つまり、

自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやりとりができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。

これくらいの英語力を、あくまで便宜上ですが、「必要な英語力」として話をすすめていきます。

(CEFRとかよくわからない方は前々回の記事英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 2/3をお読みください)。


英語を「学習する」のか、「学習させる」のか

英語にかぎらず、教育・学習にはかならず2つの側面があります。

1つは学習する側からみた教育、もう1つは学習させる側からみた教育です。

 

たとえば「わたしには英語教育が必要だ」という場合、学習する側、つまりわたしという個人からみた英語教育です。
いっぽうで「日本には英語教育が必要だ」という場合、学習させる側、つまり日本という国家からみた英語教育です。

「英語って必要なの?」という議論をみていくときには、その人がこの2つの立場の、どちら側に立っているかを見分けることが重要です。

そうじゃないと議論がこんがらがったり、平行線をたどったり、よくわかんなくなったりします。

もちろん2つの立場、どちらからも見ているという主張もありますが、大別すると2つです。

こうした2つの見方があるということをよく理解してください。そのうえで、いよいよ本題に入っていきます。

 

 

大半の個人にとって英語は必要ないけど、日本にとって英語学習は必要

わたしの結論を正確にいうと、この見出しのとおりです。つまり、

「日本人は学校で英語を勉強するが、そのうち9割は大人になってから英語を使わない。でも日本にとって、のこり1割をつくりだすために、英語学習はやっぱり必要」ってことです。

もっといえば、「その1割のエリートがもっと英語を使えるようにするために、学校の英語教育をもっと充実させていくことに賛成」です。

だからわたしは、小3からの英語授業導入に賛成です。

小5から「読み」「書き」の学習をはじめることにも賛成です。

中学・高校と「書く」「話す」内容を増やすことにも賛成です。

また覚えるべき単語数が1000語以上増えることにも賛成です。

 

こんなことをいうと、「おまえが1割のエリートだからだろ」と反論されそうですが、とんでもない。

わたし、英語ちょー苦手です。中1からつまずいてます。

日本語大好き!だってすぐ読めるから!
(ただ大学時代に留学生と付き合ったときには、英語のありがたさを実感しましたね、彼女との会話はほぼ英語でした)。




つまりわたしも、ふだん英語を使わない、9割の日本人です。

それでも、日本にとって英語学習が必要だと思うワケは、のこり1割の英語のできるエリートがわたしたちの暮らしをいろんな分野で豊かにしてくれているからです。

そして、これからの未来のエリートがもっと英語ができたら、わたしたちの暮らしはもっとよくなると思うからなんです。

ちょっと長くなったので、つづきは次回に。

英語が必要な理由その2:英語をつかう職業をまとめてみた







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管理人の重悟(ジュウゴ)です。
30代、ライター兼ブロガー。

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