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英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 3/3

投稿日:2017年5月1日 更新日:

英語改革による受験の変更点のまとめ、3回目です。

今回は大学入試の改革についてみていきます。

(前回までの記事はこちら↓)
1回目:英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 1/3
2回目:英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 2/3

 

すでにいろんなところで報道されていますが、近々センター試験が廃止されて「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」という長ったらしい名前の試験に代わる予定です。

いつから変わるのか?

どう変わるのか?

新しい試験はどんな内容なのか?

こうした疑問について、英語をメインにわかりやすく具体的にお答えしていきます。


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いつから変わる?どう変わる?

「大学入学希望者学力評価テスト(学力評価テスト)」がセンター試験にとって代わるのは、2020年度からです。

つまり、現在(2017年度)中学3年生の生徒たちから受けることになります。

もちろんいま中1、中2や小学生の子どもたちも、大学入試の際にはこの学力評価テストを受けます。

 

ではこの学力評価テストは、センター試験とどうちがうのかというと、「思考力・判断力・表現力を中心に評価する」ようになるとのことです。

ん?どーゆーこと?

もっとわかりやすく言ってくれ。

(だいたい役所のことばは抽象的すぎてあかんねん。「ゆとり」とか「生きる力」とかよーわからんことばでごまかして、いちばん苦労するのは現場と親と子どもたちやっちゅーねん。ほんま無責任やで審議会の老人たちは。ブツブツ。)

ようするに、記述問題が増えるってことです。

文部科学省のホームページには、「たたき台」と称して、問題イメージの例がいくつか挙げられています。

たとえば国語の問題はこんな感じ。

今後の公立図書館の在るべき姿について,あなたはどのように考えるか。次の1~3の条件に従って書きなさい。
条件1:200字以上、300字以内で書くこと(句読点を含む。)。
条件2:解答は2段落構成とすること。第1段落には今後の公立図書館が果たすべき役割を書くこと。第2段落には、仮にあなたが図書館職員だとした場合、第1段落で解答した姿を実現するために、どのような企画を提案したいかを記すこと。
条件3:本文中から引用した言葉には、かぎ括弧(「」)を付けること。
(一部省略・改変)

公立図書館についての本文をずらずらっと読んだあとに、この記述問題に答えるんですね。

たしかに自分の頭で考えて(思考力)、本文の意見がいいかわるいか判断して(判断力)、なおかつ自分の意見をわかりやすく書く(表現力)必要があります。

2020年度からの大学入試では、ほとんどの教科でこうした記述問題が導入されていく予定です。


英語の試験はどんな内容に?ライティング編

では英語の問題はどう変わるんでしょうか?

かんたんにいうと、記述式の問題が追加されて、さらにもう1つ、面接をして自分の考えを英語で発表するという問題も追加されます。

つまりライティングとスピーキングの問題が追加されるってわけです。

いままでのセンター試験はリスニングとリーディングだけでしたので、これで4技能すべてそろった問題になるということですね。

 

たとえばライティングの分野では、こんな問題が出るそうです。

インターネットなどを利用して、多くの人と友だちになることが話題になっています。このような方法で友だちや知り合いを増やすことについて、あなたはどう思いますか。あなたの意見とその理由を書きなさい。解答時間は20分です。

20分書きっぱなし!そんでこの解答例というのがまた長いんです。

仏像でも見て心を落ち着かせてから読んでくださいね。


I believe that making friends through use of the Internet has many advantages. Let me explain my opinion.
One major benefit of using the Internet is convenience. As it is available at any time and in almost any place, people have unlimited access to others. Some people do not have enough time to meet others face to face, while others have trouble finding friends with similar interests in their area. With technology,
people have a convenient way to make new friends.
Another important point is the global aspect of the Internet. In order to solve the problems of society, people around the world need to understand each other. The Internet has made it possible for those of different nationalities and backgrounds to become friends. By exchanging views and opinions, these new friends develop a deeper understanding of important global issues.
In conclusion, I feel that the Internet allows people around the world to communicate in a convenient and meaningful way.

ふー、長い!

中3生はあと3年後に、こんな解答を自力で書かなきゃいけないんですね。


英語の試験はどんな内容に?スピーキング編

つぎに「学力評価テスト」における英語のスピーキング問題もみてみましょう。

例によって文部科学省のホームページからですが、たとえばこんなスピーキング問題が出るかもしれないとのことです。

Students in Japan should travel abroad. Do you agree or disagree with this statement? Give one or more reasons why you think so.
You will have one minute to prepare. Then, you will have two minutes to speak.

え?2分間も話しっぱなし?

「I agree. Because traveling can give us good experience.」でおわりじゃダメなの?

わたしにはとてもムリです…がんばって子どもたち…。

いちおう解答例もみてみましょう。

I agree with the statement. Students(in Japan)should travel abroad because traveling is one way to learn. By visiting new places, it is possible to learn about things such as the food eaten there or the language spoken there. Going abroad is the best way to study.

はい、ちゃんと理由をこまかく説明しないといけないんですね、勉強になりましたm(_ _)m


4技能に対応した勉強をしたほうがよさそう

このように、2020年度からの「学力評価テスト」では、英語のライティング問題やスピーキング問題が出題されます。

ただ実施上の問題点もけっこうあって、

「50万人もの受験生の英作文をいったい誰が採点するんじゃ!」

「スピーキングのテストって、ひとりひとり面接しろってことかぁ!」など、いま文部科学省ではけっこうもめてるみたいです。

 

「もういっそ、外部テストにすべてまかせちゃえ」ってことで、英検やTOEFLなどの外部テストをしている団体にぜんぶ放り投げちゃおうって案まで出ています。

結局どうなるのか、最終的な形がみえてくるのはもうすこし後になるでしょう。



とはいえ、国が4技能すべてをふくんだ英語の入試にしようとしていることはまちがいありません。

よって、現在中3以下の子どもたちは、いまからでも4技能対応の学習をはじめておくというのもひとつの選択肢ですね

現行の指導要領ではライティングとスピーキングの技能はまだ十分に鍛えられませんから。

 

このブログでも、「4技能をきたえるための英語勉強法」をアップしていく予定です。

というか、もともとそのための前置きとして、英語にまつわるいまの状況を数記事に分けて書いてきたのでした。

近日中にアップしますのでご期待ください。


まとめ

ここまで3回にわたって、英語の入試がどのように変わってきているのか、そしてこれからどう変わっていくのか、その変更点をまとめてきました。

3回分の内容をまとめてみます。

大学入試や高校入試はすでに変わってきている。
どう変わってきているかというと、英語の外部テストを導入する方向で。
(→1回目:英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 1/3

いま外部テストで重宝されているのは4技能対応のもの。
英検、GTEC、TEAP、TOEIC、TOEFL、IELTS、ケンブリッジ英検の7つが代表的。
(→2回目:英語改革で受験はこう変わる!入試の変更点をまとめてみた 2/3

2020年度からセンター試験も「大学入学希望者学力評価テスト」に変わる。
記述問題が増えて、英語ではさらにスピーキング問題も追加される。
(今回の内容)

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回からは、「日本人に英語が必要な本当の理由」について解説します。

9割の日本人は英語を使わない!でも英語教育が必要なただ1つの理由







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管理人の重悟(ジュウゴ)です。
30代、ライター兼ブロガー。

西洋史専攻の知識と民間教育経験を基に、
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