重悟のブログ

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高校受験を控えたわが子に、親ができる4つのこと

投稿日:

こんにちは、ジュウゴです。

受験間近になると、受験生をかかえる親御さんは心配がつのりますね。

とくに公立中学から初めての高校受験。

そんな中3の長子を持つお母さんは

  • このままでいいんだろうか
  • ぜんぶ落ちたらどうしよう
  • 私にできることって何だ

こんな悩みを抱えることも少なくありません。

そこで、過去15年にわたり千人以上の受験生の親と出会ってきたジュウゴの経験から、受験を控えるわが子に親ができることをまとめてみました。

「親の心構え4項目」として、ご参考ください。

1.子どもの進路希望を聞く

ひとつめに親ができることは、子ども自身の進路希望をヒアリングすることです。

「やる気」の仕組み

「将来、何になりたいの?」

「高校はどこに行きたいの?」

こんな話し合いを、子どもと持てていますか?

それとも、

「どうせ○○でしょ、あんたの学力じゃ」

「私は難関の○○高校に行ってほしい」

等と、一方的に自分の意見を押しつけていますか?

この違いがそのまま、わが子のやる気の違いになります。

やる気とは、自発的な行動を人から認めてもらったときに初めて起きるものだからです。


毎年、中3の秋以降になっても受験勉強にまったくやる気の起こらない生徒はいます。

そういう生徒は

  1. 親の希望に押さえつけられている
  2. ゲーム依存、SNS依存
  3. 恋愛やおしゃれに夢中

という3パターンのどれかに当てはまります。

「ゲーム・SNS依存」と「恋愛中毒」については3章で対処法をお話ししますが、「親が希望を押しつけている」場合は、いますぐに対処できます。

お母さんが、私とこの子はちがう人間だと認識することです。

 

「子どもは私のもの」じゃない

以前の記事でも書きましたが(どの記事だったか失念)、思春期の子をもつお母さんには大きく分けて2パターンがありました。

  • 「子どもは私のもの」と思っている母親
  • 「子どもは私とは別の人間」と思っている母親

前者のお母さんは進路面談の際、

「私の気持ちとしては…」
「私は○○高校に行ってほしい」

などと仰います。

後者のお母さんは

「この子は○○高校に行きたいそうです」
「本人の意思に任せています」

などと仰いました。

どちらが良い・悪いと一概に言えないかもしれません。

ただ、後者の母親の子どものほうが、意欲をもって受験勉強にとりくむ傾向にあります。

つまり子どもの人格を認めるお母さんのほうが、その後の受験勉強や親子関係がスムーズになるのです。

 

進路希望を聞くことの意味

もし今、わが子が受験勉強を控えていて、親子喧嘩ばかりしているなら。

子ども自身の将来の目標をヒアリングしてみてください。

そして、どんな答えが返ってきても、ひとりの人格が出した答えとして認めてあげましょう。

「おれ、ギタリストになりたいんだ!」
「わたし、BL漫画家になりたいの!」
「なりたいものはないけど、勉強は嫌い」
「会社員だけはヤダな、しんどそう」

どんな答えでも、その子なりの考えがあります。

それを認めたうえで、じゃ、高校は行くの?と続けて聞いてみてください。

なかには「勉強はいやだけど、みんな行くし、しょーがない」と答える中学生もいます。

そんな子に、「高校は義務教育じゃない、金もかかるから、嫌なら働け」とつっぱねたお母さんもいました。

その子はよっぽど考えたのでしょう。

数日後、「おれ、実はゲームクリエイターになりたい。どこの高校に行けばなれる?」と聞いてきました。

そこで大学進学してプログラミングを学ぶ必要があることを伝えると、それからは黙々と受験勉強にとりくみ、偏差値を10近く上げて第一志望の高校に進学していきました。

夏前には子どもだったのが、卒業時には一人前の男の目つきに変わっていました。


進路希望を聞くこと。

それは子どもに、「受験とは自分のことなんだ」という自覚をうながします。

もし、「子どもは親の言うことを聞いて当たり前」と思っているなら。

そこにいるわが子をよく見てみてください。

そして彼/彼女の人生はもうあなたのものではなく、彼/彼女自身のものであることを、ちょっと想像してみてください。

それから、子どもの進路希望を聞いてみる。

これが、受験勉強にあたって親ができる最初のことです。

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2.勉強の仕方を提示する

ふたつめに親ができることは、受験勉強の仕方をただ提示してあげることです。

勉強法の正解はない

まず大前提として、万人共通の勉強法はないということがいえます。

これは一万人近くの生徒を見てきたジュウゴの実感です。

たとえば英語の勉強法にしても、

  • 英単語を覚えていないのか
  • 文法が弱いのか
  • 長文読解でつまずいているのか

によって、その子の勉強法は違ってきます。

そして英単語を覚える必要がある場合、

  • 聴覚優位なのか
  • 視覚優位なのか
  • 触覚優位なのか

によって、効果的な勉強法はやはり異なります。

 

また、これらを判別して家庭学習をしていくうえでも、

  • 朝型なのか
  • 夜型なのか

で一日のスケジュールも違ってきます。

だから、「この勉強法で必ず成績アップ!」「勉強の仕方はこうだ!」と謳いたいのは山々ですが、実際のところ、この子の成績を上げるにはどうしたらいいかと聞かれたら、その子を見てみなければわからないというのが正直なところなんです。

(ちなみに「勉強は朝型がいい!」という意見が多くありますが、世の中にはどうしても朝が苦手な人間もいます。そんな子がムリヤリ朝に勉強してもロクに頭に入りません。むしろみなが寝静まった夜のほうが集中できるでしょう。)

 

高校受験でやるべき3つ

ただ、高校受験に臨むとき何をしたらいいか?

これは以下3つと言い切れます。

  1. 過去問を解く
  2. 3年間の総復習
  3. 強化トレーニング

つまり、公立高校志望なら公立過去問を、私立志望ならその私立の過去問をまず解く。

解いて自分の現状の学力を把握する。

つぎに、中学3年間の総復習をおこなう。

学校でもらった問題集や市販の参考書などを使って、数か月かけて3年間の学習内容を頭に入れていく。

そして、総復習後にもういちど過去問を解いて、それでも合格点に届かない科目を強化する。

たとえば数学なら、偏差値50以上であれば以下の問題集など。

 

どんな教材を使うかは生徒によって違います。

しかし、やるべき内容は3つだけ。

  1. 過去問を解く
  2. 3年間の総復習
  3. 強化トレーニング

これだけは高校入試において万人共通といえるでしょう。


 

ただ、提示する

…という以上の内容を、わが子に伝えてあげてください。

もちろん進学校であれば学校が伝えると思いますが、一般の公立中学の場合、夏休みが明けても伝えないところもあります。

受験勉強って、何したらいいの?

中3の秋になっても子どもが悩んでる。

そんなときには、

  1. 過去問を解く
  2. 3年間の総復習
  3. 強化トレーニング

という3つがあると聞いたよ、と提示してあげましょう。

そして子どもが望むなら、過去問や問題集を買いに書店に出かけましょう。

 

ただここで注意すべきは、「せっかく買ってあげたのにまだやってないの!」などと叱らないこと。

つまり受験勉強を親が管理しようとしないことです。

このことは次の内容ともつながります。

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3.環境整備のサポートをする

親ができることの3つめは、受験勉強に際しての環境整備のサポートになります。

勉強の主体は子ども自身

これもジュウゴの経験則ですが、子どもをムリヤリにでも勉強させられるのは小学校低学年までです。

それ以上になると自我が強くなって、イヤなものは叱られても押さえつけられてもイヤ、しようとしません。

だから、中3のわが子に「勉強しなさい!」と叱るのは無駄です。

いや、むしろ逆効果です。

だって子どもはやる気をなくし、親子関係が悪化するばかりだからです。

 

中学生のわが子に言うことを聞かせて勉強させる。

このことは基本的に不可能だと、まず肝に銘じましょう。

子どもが勉強するかどうかは、本人次第。

だから親にできることはここにはないと、腹を決めましょう。

たとえ子どもが遊び呆けていても、です。

 

電子機器のルールを定める

では、子どもが勉強に向かうために親にできることは?

勉強しやすい環境を整備するためのサポート、この1点に尽きます。

そして環境整備の上でもっとも有効なひとつが、ゲーム・スマホ・タブレット・テレビなど電子機器の制限です。

 

ゲーム依存、SNS依存になる中学生というのは、ゲームやスマホを自由に使える環境にあります。

もしお母さんが、こうした依存症からわが子を脱却させたいなら。

  • 夜8時以降はゲームやスマホの電源を落とし、リビングに置く。
  • 勉強を2時間したらゲームをしてもよいとする。
  • 第一志望に合格したらタブレット購入。

こうしたルールを一緒に定めるといいでしょう。

その際の注意点は、

  • 子どもと一緒に、子どもの納得するルールを定める。
  • ルールを守るよう口うるさく言わない。
  • ルールをやぶって成績が落ちても学校に遅刻しても、本人の責任。
  • 親自身も電子機器の使用を控える。

という4つです。

とくに、子どもが勉強している横で親が大音量でテレビを観ている、これは中学生が「親への不満」として毎年挙げる例です。

ジュウゴも何百人の受験生からこのグチを聞いたか、わかりません。

ぜひ一緒に、電子機器の使用をちょっと控えてみてください。

 

「甘やかしうどん」

環境整備という面でもうひとつ重要なサポートは、健康な生活です。

つまり「食」と「睡眠」。

具体的には、コンビニ弁当やスーパーの惣菜よりも、手作りの料理を。

そして夜には家を静かに、照明を暗くして、質の高い睡眠を提供することです。

もちろん各家庭の事情はそれぞれなので、お母さんのできる範囲でかまいません。

そして、この「できる範囲だけど、あなたの健康を気遣いたい」という想いこそがいちばん大切です。

なぜならこうした親の愛情が子どもにも伝わり、自分を大切にしようという気持ちにつながるからです。

 

中学生の女子に多いのですが、彼氏をとっかえひっかえ、恋愛中毒としか言いようのない子がたまにいます。

もちろん、受験勉強なんか手につきません。

「あれ、おまえ一月前は別の男の名前言ってたのに…」
「いつの話してんの、先生」

こういう子にジュウゴができることはひとつだけ。

何があっても自分をいちばん大切にするようにと、アドバイスするだけです。

でも、親ならばもっと多くのことができるはずです。

 

ジュウゴの好きな漫画『3月のライオン』のなかで、がんばる受験生のための「甘やかしうどん」という料理が出てきます。

天ぷら&厚揚げ両方をのせた鍋焼きうどん。

こんな夜食を出されただけでも、子どもは愛情をいっぱい感じるでしょう。

サポートは、できる範囲でかまいません。

管理しようとするのではなく、寄り添い助けること。

これが親にできること、親にしかできないことです。

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4.わが子を信じる

高校受験で親ができること、その最後はわが子を信じることです。

子どもはちゃんとがんばってる

たとえばあなたが仕事で疲れて帰ってくると、子どもがソファに寝転がって、テレビを観ながらお菓子を食べている。

「勉強はしたの!?」と聞いても、こちらを振りかえりもせず「うん」と面倒くさそうに生返事。

つい「こんなにグータラで、ほんとにあんた受験生かい」と言うと、子どもは舌打ちして、無言で自分の部屋へ消えていく。

あなたは大きくため息をつく…。

たとえば模擬試験の結果が返ってきて、前回よりも成績が落ちていた。

とくに、あんなにがんばっていた英語が全く伸びていない。

「勉強の仕方が悪いんじゃないの」とあなたが言うと、子どもは「今回は内容が難しかった」と言い訳をしだす。

それでつい「でも、友達の○○ちゃんはよくできてたって聞いたよ」と言うと、途端に機嫌が悪くなり、「なんでそんなこと言うの!」とキレて向こうへ行ってしまう…。

 

誰が悪いんでしょうか?

誰も悪くありません。

ただ、もうすこし子どもを信じてあげればいいだけです。

たとえ今ソファで寝転がってテレビを観ていても、帰宅する前までは集中して勉強していたのかもしれません。

たとえ今回の模擬試験が悪くても、次の模試では勉強の成果が結果として現れるかもしれません。

あなたの知らないところで、子どもはちゃんとがんばってる。

これは教育関係者のひとりとして、自信をもって言えます。

だから、勉強してるか不安になっても、わが子を信じましょう。

 

全落ちの不安解消のためには

そしてもうひとつ、親にとっての大きな不安。

「ぜんぶ落ちたらどうしよう」。

この不安解消のためには、

  • 学力相応の高校を志望する
  • 確実な滑り止めを最低一校は受ける
  • 進路面談や塾の情報をフル活用

などがあります。

とくに「学力相応の高校を志望する」というのは大切です。

なぜなら極端に高望みしたり、極端に安全パイをとったりすると、高校に入ってからの生活がつらくなるからです。

 

なんとか進学校に入ったけれど、とても授業についていけなくて、1年の途中から不登校に…。

友人に誘われて偏差値の低い高校に通いはじめたけど、話のあう人が周りにいない…。

残念ながら、こんな例も少なくありません。

いまの時代、「どの学校に進学するか」よりも「学校生活をどれだけ充実させるか」のほうが重要です。

実際、進学校で授業についていけない生徒より、中位校で勉強と部活を充実させている生徒のほうが学力が高い、なんて例も多々あります。

志望校を決める際には、ぜひ参考にしてください。

 

あなたの子どもだから大丈夫

そして、親子納得のうえ決めた志望校なら、最後はやはり子どもを信じましょう。

だって、あなたの子どもなんだから。

万が一、ぜんぶ落ちたとしても、子どもはこの先やっていけると信じましょう。

だって、あなたの子どもなんだから。

大丈夫、入試で命まで取られません。

わたしは今日この日までいろいろあったけど立派に生きてきた、そんなわたしの子なんだから、何があっても大丈夫だ。

そう、腹をくくってください。

そんであとは高校の制服を着たわが子を想像してニヤニヤしときましょう。

これが親にできる最後のことです。

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まとめ

  1. 子どもの進路希望を聞く
  2. 勉強の仕方をただ提示する
  3. 環境整備のサポートをする
  4. わが子を信じる

以上が、高校受験を控えたわが子に親ができる4つのことでした。

ひとりでも多くの親御さんの参考になれば。

そしてその心がちょっとでもラクになれば、幸いです。







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管理人の重悟(ジュウゴ)です。
30代、ライター兼ブロガー兼講師。

西洋史専攻の知識と民間教育経験を基に、
歴史と教育について書いていきます。

科学と数学についてはヘタの横好き。
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